2013年に自死された看護師の飯山博己さん(拙著『吃音 伝えられないもどかしさ』に詳述)について、昨年10月の労災認定の判決を受けて書いた記事が、ウェブ「考える人」に掲載されました。掲載までだいぶ時間がかかってしまいましたが、弁護士の見解や自分の考えを含め、思いを込めて書きました。
ご家族に写真も複数枚提供いただきました。飯山さんの人生について、少しでも多くの方の記憶にとどめていただける機会になれば嬉しいです。
2013年に自死された看護師の飯山博己さん(拙著『吃音 伝えられないもどかしさ』に詳述)について、昨年10月の労災認定の判決を受けて書いた記事が、ウェブ「考える人」に掲載されました。掲載までだいぶ時間がかかってしまいましたが、弁護士の見解や自分の考えを含め、思いを込めて書きました。
ご家族に写真も複数枚提供いただきました。飯山さんの人生について、少しでも多くの方の記憶にとどめていただける機会になれば嬉しいです。
吉田亮人さんの『しゃにむに写真家』(亜紀書房)読了。
順調に小学校の先生として働いてるときに、奥さんに突然、そのままの人生でいいの?と問われた(!)のを機に写真家として歩み出し、世界的に評価されるまでになる10年の道のりを書いた半自伝的エッセイ。
吉田さんは自分にとって最も身近な写真家で、友人、仕事仲間として、まさにこの10年を一緒に過ごしてきた存在。僕もさまざまに影響を受けてきました。そうして吉田さんをよく知る立場から見て、上記の驚きの転身劇同様、内容も文章も、彼の素直な人柄が全体から滲み出る一冊だった。整ったとても気持ちのいい文章。
読んでると前半は、奥さんにお尻を叩かれながら淡々とやってるうちに知らぬ間に成長してた、という感じもするものの、最後の第3部、この本の最大のテーマでもある従弟とおばあちゃんの話に入ると、吉田さんが写真家として深く思考し、対象と肉薄しながら写真を撮り、なるべくして写真家になっていったことがよく感じられる。第3部が特に素晴らしいです。
思い切って一歩踏み出そうかどうしようかと悩んでる人にきっと、よし、やってみよう!と思わせる内容。僕も力をもらいました!
僕も少し登場します。一方、吉田さんは拙著『まだ見ぬあの地へ』に登場します。
1月10日の毎日新聞に、『まだ見ぬあの地へ』に関連したインタビュー記事を掲載していただきました。
大学に入るまで本当に一切本を読んでないに近かったので、人生の展開は未知だなとつくづく思います。タイトルの「劣等感」というのは吃音に起因するものです。
<全てのコンプレックスがプラスに転化できるとは簡単には言えませんが、そこから抜けだそうとすることが自分に合った生き方が見つかるきっかけにもなると思います>
オンライン版↓(有料記事)
https://mainichi.jp/articles/20210110/ddm/014/040/018000c
執筆は栗原俊雄記者。写真も同じく栗原さんに、2年前の『吃音 伝えられないもどかしさ』刊行の際のインタビューで撮ってもらったものです。
ありがとうございました。
今年は最近では初めて、一枚も年賀状を書かずに新年を迎え、そのまま今に至ります…。ついに気持ちが切れてしまい、年賀状は終わりになりそうです。いただいた皆様、ありがとうございます。いずれにしてもなんらかの形でお返事しようと思っています。
今年で45歳(!)になるのですが、ここ数年、一年が早すぎて、残りの人生で自分は何ができるのか、あと何冊、本を書くことができるのだろうか、ということばかり考えているような気がします。
40代に入ってからはいよいよ、経験のために何でもやる、という時期を過ぎ、自分が本当にやるべきこと、やりたいことに時間を使わないときっと後で後悔するだろう、という気持ちが強まっています。それゆえに特に今年は、その気持ちを大切に本当に自分がやりたいと思う仕事にできる限りの時間を使いたいと思っています。もちろん、生活のことを十分に考えることは前提として(5年ほど前に一時経済的に生活が崩れかける経験をして、そのバランス感覚はだいぶ身につきました)。
次に書こうと考えているのは、人間がいかに原子を発見していったかを巡る物理学の歴史ノンフィクションです。いまはこれが自分の最大のテーマです。調べるほどに壮大で、ギリシャ哲学を紐解きながらときどき途方に暮れつつも、なんとか今年はこれをぐぐっと進めたいです。
一方、昨年8月に、たまたま古いアコースティックギターを譲り受け、弾き始めました。すると想像以上に楽しくて、ものすごくはまり、すぐ飽きるかなと思いつつも、5か月たったいまも毎日1時間以上は練習しています。今年7月の誕生日まで、今の気持ちを保てたら、いいギターを購入しようと思っています。そんな気持ちで年始に楽器屋さんに行って、ちょっといいギターを弾かせてもらったら、音も感触も全く違って感動し、ギターがほしくたまらなくなってます(7月まで待てないかも)。そして、そのように仕事以外にすごく楽しいと思える趣味が見つかったことが自分的にとても嬉しく、今年は、そういう意味でも、やりたいことをして過ごす時間も大切にしたいと思っています。
いまは、「Tears in Heaven」と「香水」がそれなりにできるようになって(ってもちろん初心者的所感ですが^^;)、これからジャック・ジョンソンの「Better Together」をはじめようというところです。あと1年ぐらいしたら、ちょっと人前で弾けるようになっていたいな、というのがささやかな目標です。
しかし、何歳になっても新たに何かを始めるのは本当に楽しいし、日々を豊かにしてくれるなって改めて感じています。未知の荒野に道ができていく感覚がやはり好きです。
では、本年もどうぞよろしくお願いいたします。