読売新聞書評欄「ひらづみ!」『心はどこへ消えた?』(東畑開人著、文藝春秋)

読売新聞月曜夕刊 本よみうり堂 の「ひらづみ!」欄の書評コラム、担当5回目は、臨床心理士の東畑開人さんの『心はどこへ消えた?』を紹介しました。記事に書いた通りですが、東畑さんの、軽妙ながらも実に考えさせられる文章は、とても魅力的です。前作『居るのはつらいよ』は大きな話題となり、大佛次郎論壇賞も受賞した名作ですが、こちらも本当にいい本です。両方ともぜひ。

読売新聞書評欄「ひらづみ!」『どうしても頑張れない人たち』(宮口幸治著、新潮新書)

読売新聞月曜夕刊 本よみうり堂 の「ひらづみ!」欄の書評コラム、担当4回目は、立命館大学の宮口幸治教授の『どうしても頑張れない人たち』を紹介しました。前著『ケーキの切れない非行少年たち』に続いてのベストセラー。児童精神科医として病院や少年院に長く勤務した著者の言葉は温かくも現実的です。「頑張れない人たち」を支援したい思いに満ちています。少年院で出会った吃音のある少年が、いい環境に巡り合えていますように、と思いながら書きました。

共同通信配信記事に、神里雄大著『越えていく人』(亜紀書房)の書評

少し前になりますが、共同通信の配信記事として、神里雄大さんの『越えていく人』(亜紀書房)の書評を書きました(写真は熊本日日新聞掲載の記事。通信社の記事は、全国の各新聞社のうち、その通信社と契約している新聞の紙面に随時掲載になります)。

本書は、南米に生まれて日本で育った劇作家である著者が、現地の日系人を訪ねて歩く旅の本です。

日本に暮らす日本人のおそらく誰もが南米日系人になり得たことを知らしめてくれるととともに、自分自身が今ここにいることの意味を考えさせてくれる本でした。著者がかなり感じたままの思いを書き記している点、そしてその姿勢に、いろんな人生への敬意が感じられるのがまたこの本の魅力でした。

ご興味ある方は、是非手に取ってみてください。

読売新聞書評欄「ひらづみ!」『物理学者のすごい思考法』(橋本幸士著、集英社 インターナショナル新書)

読売新聞月曜夕刊 本よみうり堂 の「ひらづみ!」欄の書評コラム、担当3回目は、京都大学の理論物理学者・橋本幸士さんの『物理学者のすごい思考法』を紹介しました。もともと物理学者になりたかった自分としては、物理学者はどこか親近感があったり、気になる存在だったりします。橋本さんが自らの頭の中を開陳する本書を読んで、もし自分が物理学者になっていたら、、などと夢想しました。また、最近「年を取ることは重力の存在に気付くことだ」なあとよく感じていて、その話を盛り込めたのも自分としては嬉しかったり。

気軽にさらさらと読める一冊です。ご興味ある方は是非。